じじと申します☆

今日は、ぼくが発見されたときのことをお話したいと思います。
ぼくは、キッコロの森から来ました。
ぼくが生まれたとき、お母さんと兄弟がいっしょにいたのですが、ぼくの知らない間にみんなキッコロの森の精霊になっていました。みんなぼくと同じしろねこだったかもしれませんし、色が違ったかもしれません。今となっては知るよしもありません。
ぼくを見つけてくれたのは、モリゾーの森にすむおばさんです。
モリゾーの森にすむおばさんは犬をかっています。その犬は、グレートピレニーズという種類で、真っ白くてとても大きな犬でした。ぼくの百倍以上の大きさだったと思います。べろをだらだらたらしておそってくる恐い生き物です。生まれたての子ねこだったぼくには、とても太刀打ちできるものではありませんでした。*1
そういうわけでぼくは、なんともかなしいことに、ぼくを見つけてくれたモリゾーの森のおばさんといっしょに住むことが出来なかったのです。

*1:ひとことお断りしておきますと、モリゾーの森のおばさんといっしょに住んでいるグレートピレニーズは、本当はとても賢くやさしいかただそうです。後になって、今のお母さんがそう言って教えてくれました。