ブルーサタデーシンドローム

毎週土曜日が訪れると、家中にピリピリした空気が満ちあふれ、何かに対する不満が部屋に蔓延して、自分とすべての他人と人生に対する嫌悪感にさいなまされ、何も出来なくなるという人がいます。
その症状は金曜の晩にはすでに片鱗を露わにし、周囲に人間に青色土曜日症候群発症の前触れを感じさせるといいます。
土曜の朝、目覚めたときには、自分が青色土曜日症候群を発症したとはにわかに信じがたく、我こそは太陽の子たりと、気持ちだけは元気はつらつ、ようやくめぐってきた週末を思う存分満喫しようと、張り切って外出の支度をするのですが、何をするに付けてもイライラした気分で、自分/相手に対する不満を覚え、何かと辛口の批判をし、相手だけでなく自らをも不快な気分にしてしまう、やがてその不快感は絶頂に達し、突然怒りだしたりどうにもならない感情に翻弄され涙をこぼしたり、そんな悲しい土曜日を過ごさねばならぬ自らを嘆き哀しみ憐れんで、ついでにこれまでの人生を否定しつくす。
青色というより真っ暗な土曜日。
わたしは、土曜日がやってくるたびに、(ほとんど)必ずこんな時間を過ごします。
一週間の疲れが出るんでしょうね。仕方ありません。
けれど、疲れていて機嫌が悪くて怒り狂ってどうしようもない土曜日だって、それを笑い飛ばして、いっそネタにしまいたい。そうすれば、土曜日がやって来ることを「もうすぐ土曜日、今週もこわいね(笑)」と怖れずにすむ(かもしれない)し、土曜日が過ぎれば「今週もたいへんだった、嗚呼、土曜日恐るべし(笑)」と一笑に付すことが(?)できるかもしれない。
だから名前を付けてみたんです。
ブルーサタデーシンドローム。青色土曜日症候群。
と。
今日は水曜。平日の真ん中。今週もきっとやってくる土曜日、おおこわいこわい。