フラメンコ

 縁があって、先週土曜日に「小島章司フラメンコ2007 戦下の詩人たち≪愛と死のはざまで≫」(@ルテアトル銀座)を観に行きました。予備知識もなく、フラメンコのこともほとんど知らずに出掛けたのですが、フラメンコってすごいな、芸術だな・・・と思いました。
 今までは、手拍子と歌とギターに合わせて靴底でタタタタンと音を立てながら踊る踊り、という程度のイメージしかなかったのですが、舞台を見てそれが一新されました。フラメンコの表現には、生の喜びや戸惑い、得体の知れない恐怖や、死の誘惑、肉体の力強さ、など、文学や音楽、絵画でも表現される芸術に普遍のものが溢れていて、とても感動しました。
 中でも、(プログラムを後から見返して知ったのですが)「死」という舞踊が最も印象に残っています。そこでの小島章司氏は、他の踊り手とは桁違いの表現力を見せていて、その時は「この小島先生という人は30代後半か40代に違いない」と勘違いしてしまった程です。(実際には、今年で舞踊生活50周年を迎える大家。)
 舞台は、スペイン内戦下に生きた詩人たちの詩(ガルシア・ロルカヒメーネス)を主題にしています。歌がスペイン語なので、なんと歌っているのか全くさっぱりでしたが、踊りから伝えられてくる印象は、公演後にプログラムを読み返すと、なるほどピッタリというものばかりでした。
 また機会があれば、観に行きたいです。
 (ただ、チケットが高いので、家計的に大変。)